●乳がんの補完・代替医療
乳がんの多くは手術、抗がん剤、放射線療法、ホルモン療法による標準治療を行うことにより根治が可能です。 補完・代替医療は、1)根治治療が終了した後の再発予防、2)抗がん剤や放射線治療やホルモン療法中の副作用緩和、3)標準治療が効かなくなった進行がんや末期がんの場合に考慮します。 病状や治療の状況に応じて以下のような治療法を行います。 乳がん患者の運動、食事、ハーブ、サプリメントの注意点についてはこちらへ
乳がん患者の運動、食事、ハーブ、サプリメントの注意点についてはこちらへ
乳がんの多くは女性ホルモンのエストロゲンによって増殖が促進されます。そのためエストロゲンの作用を弱める抗エストロゲン剤などを使ったホルモン療法が再発予防の目的に使用されます。このようなエストロゲン依存性の乳がんの場合は、エストロゲン作用をもった生薬やサプリメントの使用には注意が必要です。特に大豆に含まれるイソフラボンを多く含んだサプリメントは摂取しないようにします。漢方薬に使われる生薬やハーブの中にもエストロゲン作用をもったものがありますので、そのような知識をもって漢方薬やサプリメントを使用することが大切です。 進行がんの場合は抗がん生薬を多く用います。乳がんに対して抗腫瘍活性が経験的に知られている生薬として蒲公英、半枝蓮、白花蛇舌草、竜葵、莪朮、三稜、山慈姑、桑寄生などがあります。これらの抗がん生薬に、病状や体力に応じて滋養強壮薬や免疫力を高める生薬、血液循環や新陳代謝を高める生薬などを組み合せた漢方薬を服用すると、乳がん細胞の増殖を抑えると同時に、乳がんに対する抵抗力や治癒力を高めることができます。 乳がんの漢方治療についてはこちらへ: 進行乳がんに対すする半枝蓮の有効性についてはこちらへ: 乳がん治療に伴う更年期障害を緩和する漢方治療についてはこちらへ:
メラトニンは不眠や時差ぼけに使用されるサプリメントですが、免疫力や抗酸化力を高め、抗がん剤や放射線治療の副作用を軽減し、抗腫瘍効果を高めることが報告されています。ホルモン剤との併用で延命効果があることが臨床試験で示されています。 メラトニンについてはこちらへ:
乳がんはCOX-2の依存性が高いことが多いので、COX-2阻害剤のcelecoxib(商品名:セレブレックス)を併用することは有用です。セレブレックスはがん細胞の抗がん剤感受性を高め、副作用を軽減する効果も報告されています。 再発リスクが高い場合に服用すると再発予防効果が期待できます。 COX-2阻害剤についてはこちらへ:
抗マラリア薬として使用されているアルテミシニン誘導体製剤のアルテスネイトは、癌細胞に多く含まれる鉄と反応してフリーラジカルを発生して殺細胞作用を示すことが報告されています。 血管新生阻害作用も報告されています。特に乳癌での有効性が報告されています。 アルテスネイトについてはこちらへ:
アブラナ科植物から見つかった抗がん成分のジインドリルメタンは、乳がん細胞に対して抗腫瘍効果を示すことが報告され、米国ではサプリメントとして販売されています。 ジインドリルメタンについてはこちらへ:
ノスカピンは咳止めとして使用されますが、細胞分裂の時に重要な役割を果たす微小管の働きを阻害する作用があるため、がん細胞の増殖を抑える効果があります。内服で効果があり、副作用の少ないという特徴があります。 ノスカピンについてはこちらへ:
ω3系不飽和脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)のサプリメントは、COX-2阻害剤の抗腫瘍効果を増強します。 DHA/EPAについてはこちらへ:
悪性腫瘍に対する免疫力の中心であるナチュラルキラー細胞活性を高める効果や、癌細胞の増殖を止める作用が報告されています。 IP6 & イノシトールについてはこちらへ:
免疫力を高め、腫瘍血管の新生を阻害し、腫瘍細胞にアポトーシスを誘導する作用が多くの腫瘍で確認されている注射薬です。 ウクラインについてはこちらへ:
進行がんの治療の場合、乳がんの進行状況や、体力や免疫力の状態に応じて、組み合わせを考えます。 正常細胞に対する毒性が少なく、抗がん剤のような副作用が少ないので、QOL(生活の質)を悪化させないで、乳がんの進行を抑えることが可能です。うまく効果が噛み合うと、がん組織の縮小も可能です。