キサントンのアロマターゼ阻害作用

【乳がんはエストロゲンによって増殖が促進される

乳腺組織(乳汁を産生する外分泌組織)は女性ホルモンのエストロゲンによって増殖し、プロゲステロンの作用によって発達します。女性は思春期以降に卵巣が発達して女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の分泌が増加し、乳腺が発達します。
乳がんは乳腺組織から発生するがんです。 体内のエストロゲン濃度が長期に高い状態(妊娠・出産歴がない、初潮年齢が低い、閉経年齢が高い、ピルなどのエストロゲン製剤を服用している、など)は乳がんの発生率を高めます。 乳がんの多くは、エストロゲンによって増殖が促進されます
乳がん細胞がエストロゲン受容体をもっていてエストロゲンによって増殖が促進される状態を「エストロゲン依存性」と言います。 エストロゲン依存性の乳がんの場合にはホルモン療法が効きます。
ホルモン療法に使用する薬として、抗エストロゲン剤アロマターゼ阻害剤があります。
抗エストロゲン剤は、乳がん細胞のエストロゲン受容体に結合して、エストロゲンの作用を阻害する薬で、タモキシフェン(商品名:ノルバデックス、タスオミン)という薬があります。
アロマターゼは脂肪組織でエストロゲンを作っている酵素です。閉経前の人では卵巣でエストロゲンが作られますが、閉経後も副腎皮質から分泌されたアンドロゲンというホルモンをもとにして脂肪組織でエストロゲンが作られるので、閉経後でも少量ながら体内にエストロゲンが存在します。この閉経後のエストロゲン合成に関わっている酵素がアロマターゼで、アロマターゼ阻害剤は、この酵素の働きをさまたげることにより、体内のエストロゲンの量を一層少なくして、乳がん細胞の発育、増殖を抑えます。
アロマターゼ阻害剤は閉経後の人に使用され、商品名には「フェマーラ」「アリミデックス」「アロマシン」などがあります。

【マンゴスチン果皮に含まれるキサントンの抗アロマターゼ阻害作用】

マンゴスチンとはマレー半島を原産地とするオトギリソウ科樹木で、その果実は、直径が6cmくらいでみかんの大きさです。 その中の果肉は、象牙色の透き通るような白色で、みかんのように4~8個の房に分かれています。
マンゴスチンの皮(果皮)は黒紫色で1cmくらいの厚さがあります。これをかじってみると、渋みが強く、とても食べられるものではありません。しかし、この渋みの成分の中に、様々な健康作用をもった薬効物質があることが明らかになっています。
マンゴスチンの果皮は東南アジア地域では古くから民間薬として、感染症(赤痢やマラリアや寄生虫など)、皮膚疾患(湿疹や傷の化膿など)、消化器疾患(下痢や消化不良など)、炎症性疾患など多くの病気の治療に利用されていました。 それは、マンゴスチンの果皮には、殺菌作用、解熱作用、抗炎症作用、抗酸化作用、滋養強壮作用などの薬効があるからです。
これらの効果は、マンゴスチン果皮に多く含まれるキサントンと言う成分の薬理作用と考えられています。 キサントンはポリフェノールの一種で、マンゴスチンからは20種類以上のキサントンが見つかっています。
キサントンは他に類をみないほど強力な抗酸化作用をもっており、さらに、抗菌・殺菌作用抗ウイルス作用抗炎症作用シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2阻害作用)がん予防作用抗腫瘍作用などが報告されています。 キサントンがアロマターゼ阻害活性があることが報告されています。
米国ではキサントンを多く含むマンゴスチン果皮エキスがサプリメントとして販売され、がん、動脈硬化やアルツハイマー病、アレルギー疾患など多くの疾患の予防や治療に利用されています。

Xanthones from the Botanical Dietary Supplement Mangosteen (Garcinia mangostana) with Aromatase Inhibitory Activity(植物性サプリメントのマンゴスチン果皮に含まれるキサントンのアロマターゼ阻害作用)J Nat Prod 71(7): 1161-1166, 2008年

【要旨】
植物性の健康補助食品として利用されているマンゴスチン(Garcinia mangostina)の果皮に含まれる12種類のキサントンのアロマターゼ阻害活性を、非細胞性のミクロゾームを使った実験系で検討した。 その結果、ガルシノンD(garcinone D)、ガルシノンE(garcinone E)、アルファ-マンゴスチン(α-mangostin)、ガンマ-マンゴスチン(γ-mangostin)が用量依存的な阻害作用を示した。 ついで、アロマターゼ活性の高い乳がん細胞を使った実験では、γ-マンゴスチンが最も強い阻害作用を示した。

図:乳がん細胞はエストロゲンの作用で増殖が促進される場合が多く、この場合はエストロゲンの産生や作用を阻害する薬が使われる。マンゴスチン果皮に含まれるキサントンは乳がん細胞に対する直接的な抗腫瘍作用の他にアロマターゼ阻害作用がある。したがって、乳がんのホルモン療法の効果を高め、再発予防効果を高める。

 

キサントン-40はマンゴスチン果皮エキス粉末(α-Mangosteenを20%含有)をカプセルに入れた製品です。1カプセル中に200mgのマンゴスチン果皮エキス粉末を含みます。したがって、1カプセルに40mgのキサントン(α-Mangosteen)を含みます。
全フラボノイド含量は1カプセル当り80mg以上です。
1日に10~20カプセルの服用でキサントン400~800mgが摂取できます。
1パック300カプセル入り:9000円(税込み)

購入ご希望の方はメール(info@f-gtc.or.jp)か電話(03-5550-3552)でお問合せ下さい。
代金引換えの宅急便(ヤマト)でお送り致します。送料と代引き手数料が加算されますので、ご了承下さい。