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●α-シクロデキストリンとは:
α-シクロデキストリンはトウモロコシや馬鈴薯のデンプンからα-シクロデキストリン生成酵素(α-cyclodextrin glucanotransferase, αCGTase)による酵素変換によって得られるグルコース6分子が環状に結合したオリゴ糖です。
フタと底のない筒状の構造で、外側は親水性(水に良く溶ける性質)であり、内側は親油 性(油を取り込む性質)です。油性物質を空洞内に取り込む(包接化という)性質があり、食事と一緒に摂取すると食事中の脂肪を吸着して便と一緒に排泄することができます。
特に健康に良くない飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の排泄を促進することが報告されています。食事中の脂肪の吸収を阻害して便中に排泄するため、血中の中性脂肪を減らし、体重を減らして、メタボリック・シンドロームの改善に効果があることが臨床試験で明らかになっています。
ダイエットのサプリメントの素材としても注目されています。
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●α-シクロデキストリンの健康作用:
α-シクロデキストリンは脂肪を吸着し便と一緒に排泄します。特に健康に悪い飽和脂肪酸とトランス脂肪酸のような常温で固体になる脂を選択的に吸着して不溶性の沈殿物にして小腸からの吸収を防ぎます。体の生理機能に必要な不飽和脂肪酸は屈曲して不安定な構造を持つため、α-シクロデキストリンが吸着しにくいという性質があります。したがって、α-シクロデキストリンは健康に悪い脂肪酸を選択的に吸着して排泄し、体に必要な不飽和脂肪酸のような必須脂肪酸の吸収には影響しません。
α-シクロデキストリンは盲腸や大腸の腸内細菌で分解されますが、大腸では脂肪は吸収されないので、大腸で脂肪がα-シクロデキストリンから離れても脂肪はもう吸収されません。食事中の脂肪の吸収を阻害する効果は動物だけでなく、ヒトの臨床試験でも確かめられています。
ラットに高脂肪食事を与える実験で、α-シクロデキストリンを食事中の脂肪分の10%の割合で添加したところ、分便中の脂肪の量が明らかに増加していました。
食事中の脂肪の吸収を減らすので、体重減少効果、中性脂肪低減効果、コレステロール減少効果があります。
水溶性で難消化性の食物繊維であることから、血糖値上昇抑制効果と便秘改善効果も確かめられています。
腸内の善玉菌を増やす効果も報告されています。健康な男女10名での検討で、αシクロデキストリンを1日当たり3グラム、3週間摂取すると、便中のビフィズス菌が3倍以上に、排便回数は約1.5倍になることが報告されています。
これらの様々な健康作用の総合効果として、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患を改善する効果も報告されています。
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安全性:
2001年の世界食品添加物合同専門家会議(JECFE)で、α-シクロデキストリンは、1日許容摂取量を設定する必要のない安全な添加物と判断され、世界各国で安全性の高い食品素材として利用されています。
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α-シクロデキストリン含有食品(Pure Fiber Diet) |
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名称: |
シクロデキストリン含有食品 |
内容量: |
1gx270粒 ※お食事の前に3粒が目安
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栄養成分:
3粒(3g)あたり |
エネルギー : 11.7kcal たんぱく質 : 0.01g 脂質 : 0.12g 炭水化物 : 2.64g ナトリウム : 3.6mg シクロデキストリン(環状オリゴ糖) : 2g |
原材料名: |
発酵調味粉末、環状オリゴ糖、甘味料(キシリトール)、香料、グリセリン脂肪酸エステル、ステアリン酸Ca(原材料の一部に乳由来を含む)
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価格: |
¥6,300(本体価格¥6,000) |
食事の前に3粒噛むだけで健康的なダイエット
ピュアファイバーチュアブルダイエットは、世界的に安全が保証されている新食物繊維 「αシクロデキストリン(環状オリゴ糖)を、さわやかなヨーグルト味と歯にやさしい キシリトールで食べやすくしたダイエットサプリです。
食事の前に3粒噛むだけで自然に食事のコントロールができるので、ダイエットが 長続きしなかったり、つらい食事制限やリバウンドにお悩みの方におすすめです。 *規則正しい食生活と適度な運動も大切です。
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がんと脂肪摂取の関連について
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【油脂とは】
私たちは食物から様々な種類の「あぶら」を摂取しています。一般に、常温で液体のものを油(oil)、個体のものを脂(fat)と表記し、両方を総称して油脂と言います。油という字に「さんずい」がついているのは液体であることを意味し、ほとんどの植物性油や魚油は常温で液体であり、油になります。一方、多くの陸上動物(牛脂、豚脂、人間の脂肪など)と熱帯植物(ヤシ油、パーム油、ココアバターなど)のあぶらは常温で個体の脂です。
油脂は、3価のアルコールであるグリセリン1分子に3分子の脂肪酸 が結合した構造をしています(左図)。グリセリンには手(-OH)が3本あり、それに脂肪酸が結合して油脂になります。脂肪酸は、1 個ないし複数個の炭化水素 (CH2) の連結した鎖 (炭化水素鎖)からなります。
食べた油脂類は一旦グリセリン1分子と脂肪酸3分子に分解(消化)されて腸から吸収されて肝臓に送られ、肝臓で再び脂肪に組み立てられます。脂肪酸の構造の違いによって融点などの化学的性状が異なってきます。二重結合をもつ不飽和脂肪酸の多い油脂は常温で液状になりますが、飽和脂肪酸になると固まりやすくなります。固まりやすい脂肪を多く摂取すると血液がドロドロになって動脈硬化が起こりやすくなります。したがって、飽和脂肪酸の多い固体の脂より、不飽和脂肪酸の多い液体の油が動脈硬化の予防には良さそうなことは、その固まりやすさからも理解できます。
飽和脂肪酸では、炭化水素鎖の全ての炭素が水素で飽和していますが、不飽和脂肪酸では、炭化水素鎖中に 1 個ないし数個の二重結合 (CH=CH) が含まれます。この二重結合の部分で脂肪酸の構造が変化します。飽和脂肪酸はまっすぐな構造をしていますが、炭素間に二重結合がある不飽和脂肪酸は二重結合の部分で折れ曲がっています。
脂肪酸が二重結合の所で曲がる時に、「シス型」と「トランス型」という2種類の構造を取ります(右図)。「シス(cis)は「同じ側」「近い方」、トランス(trans)は「反対側」「遠い方」というような意味の接頭辞です。
つまり「シス型」は、分子同士の結合で、二つの水素原子が二重結合の同じ側面側に存在する脂肪酸です。不規則な形のため、分子間の結合が弱く,より融点が低くなるため、室温では液体となります。自然界に存在する脂肪酸のほとんどはシス型二重結合の分子構造を持っています。
このシス型の天然の不飽和脂肪酸を、高温で加熱したり、水素を添加してマーガリンをつくるような加工を行うと、トランス型二重結合という分子構造を持った脂肪酸に変化します。トランス型二重結合では、二つの水素原子が二重結合の反対側に存在し、比較的安定した結合のため、室温でも固体に近くなります。つまり、トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸なのに固まりやすい性質をもっているのです。トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングに多く含まれます。
α-シクロデキストリンが飽和脂肪酸とトランス脂肪酸に選択的に吸着して不溶性沈澱にしてしまうのは、飽和脂肪酸とトランス脂肪酸が直線状で固まりやすい性質が関連しているようです。
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図:油脂(脂肪酸のグリセリンエステル)の一般構造式。
R1,R2,R3と示す脂肪酸は、1 個ないし複数個の炭化水素 (CH2) の連結した鎖 (炭化水素鎖)からなる。脂肪酸の鎖(R1,R2,R3)の構造の違いによって油脂の性状が違ってくる。 |
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図:シス型とトランス型の構造の違い。
不飽和脂肪酸の2重結合の部分はシス型とトランス型の2種類の構造があり、性状が違ってくる。
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【トランス脂肪酸は健康に悪い】
マーガリンの原料は植物性の食用油で液体です。この食用油にニッケルを触媒にして水素を添加すると脂肪酸の二重結合の部分に水素が結合し、不飽和脂肪酸が飽和脂肪酸に変化して固体になります。しかし、この製造過程で多くのトランス脂肪酸が生成してしまいます。
ショートニングは植物油を原料とした常温でクリーム状の食用油脂です。マーガリンから水分と添加物を除いたもので、パンや焼き菓子などにバターやラードの代用として利用されています。お菓子に使用するとさっくり焼き上がり、揚げ物に使用すると衣がパリっと仕上がる効果があります。水素化すると、酸化されにくくなるので、市販のスナック菓子、ケーキ、ドーナツ、クッキーなど、安くて日持ちさせたい商品には、たいてい使われているようです。また、揚げ物に使う油も何回も使い回しているとトランス脂肪酸が増えてきます。
マーガリンやショートニングは植物油から作られるのでバターやラードよりも健康的という間違ったイメージがありますが、マーガリンやショートニングを作る過程でトランス脂肪酸が作られ、動物性の飽和脂肪酸よりも健康に良いというのは間違いです。マーガリンやショートニングは、飽和脂肪酸とトランス脂肪酸をたっぷり含んだ化学的に処理された油であって、トランス脂肪酸を含んでいないバターやラードのほうがまだ健康的だという意見もあります。
トランス脂肪酸は、炎症やアレルギー反応を悪化させる作用があります。また、細胞膜にトランス脂肪酸が入り込むと、細胞膜の機能を弱め、その結果、細胞の働きを障害します。悪玉コレステロールと言われる低密度リポ蛋白質(LDL)の量を増加し、善玉コレステロールの高密度リポ蛋白(HDL)の量の低下を招き、動脈硬化を促進することや、トランス脂肪酸が血管内皮の細胞膜に作用し、炎症因子や接着分子の産生を促し、心血管疾患リスクを高めることなどが報告されています。
米国においては2006年1月1日以降、食品の栄養成分表示欄に飽和脂肪酸、コレステロール に加えてトランス酸の含有量も明記することが義務付けらています。 欧米では一定以上の「トランス脂肪酸」を含む製品は販売禁止にされ、ファーストフードなどの多くの外食産業で、トランス脂肪酸の少ない油を使うように規制されています。しかし日本ではまだそのような対応は行われていません。
トランス脂肪酸は摂取カロリーの2%以下ならそれほど問題ないという意見もあります。日本人では、トランス脂肪酸の1日摂取量は1.56g、エネルギー比で0.7%と低く、普通の食生活においてトランス酸の摂取過剰によるリスクを心配する必要は無いという意見もあります。確かに、伝統的な日本食を食べている人にとっては問題ないのですが、最近は、フライドポテトやハンバーグばかりを食べている人も増えており、そのような食生活が健康に悪いのは確かです。
マーガリン、油であげたスナック菓子、何回も使い古した油で作った揚げ物、その他、マーガリンやショートニングを使用した食品は、取りすぎると健康に悪いことは確かなようです。
α-シクロデキストリンが、中性脂肪低減効果や体重減少効果に加えて、抗アレルギー作用が認められていいるのは、健康に悪いトランス脂肪酸を吸着して吸収を減らす効果が関連しているかもしれません。
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【脂肪とがんの関係】
早期の乳がんの患者において、食事の脂肪の摂取量を減らすと再発率を低下させ生存率が上がることが大規模臨床試験において確かめられています。低脂肪の食事(脂肪摂取量を全カロリーの20%)では再発率が24%減少することが示されています。脂肪を減らすことによる再発率の低下は、エストロゲン受容体がネガティブの患者の場合、さらに効果が高くなることが報告されています。
同様の検討は前立腺がんでも行われており、飽和脂肪酸を多く摂取すると生存率が低下し、単価不飽和脂肪酸を多く摂取すると生存期間が延びることが報告されています。単価不飽和脂肪酸はオレイン酸などで、酸化しにくく、健康に良いことが知られています。オレイン酸を多く含む油としてオリーブオイルが有名です。
脂肪からのカロリーは食事全体のカロリーの20〜35%にして、飽和脂肪酸からのカロリーは全カロリーの10%以下、トランス型脂肪酸は3%以下にするような脂肪の摂取が望ましいと考えられています。ω3不飽和脂肪酸は、がん性悪液質を改善し、QOLを高め、がん治療の効果を高めることから、がん患者にとって有益な脂肪といえます。ω3不飽和脂肪酸の豊富な食品(魚やくるみ)は、がん予防以外にも、心臓疾患のリスクを低下させ全ての原因による死亡率を低下させることが明らかになっています。
【肥満はがんのリスクファクター】
肥満はある種のがんの発生リスクとして問題となっています。閉経後の乳がん、結腸直腸がん、食道がん、肝臓がん、胆のうがん、膵臓がん、腎臓がん、子宮がん、進行した前立腺がんの発生に対して、肥満は発生率を高めるリスクファクターであることが示されています。肥満は、がん治療後の再発率を高め、生存期間を短くすることも多くのがんで報告されています。
安全な体重減少は、カロリーを制限した栄養素のバランスのとれた食事と、運動や身体活動の増加によって達成します。水分や食物繊維の豊富な野菜や果物やスープ、未精白の穀物など、カロリー密度の低い食品を多く食べることで摂取カロリーを減らし、脂肪や砂糖を減らす食事は、健康的な体重コントロールにおいて有益です。このような方法が良い理由は、食事のボリュームを減らさないので、空腹感を感じることを避けることができるからです。カロリーの高い食品を減らすことが大切で、特に脂肪はカロリーが高いので、脂肪の摂取量を減らすことが大切です。
α-シクロデキストリンを食事と一緒に摂取すると飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の体内への吸収を抑えてくれるので、がんやメタボリックシンドロームの予防や健康増進に役立つサプリメントと言えます。
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