電子飽和という、がんの弱点

がん細胞は“電子で壊れる”

出版社 ‏ : ‎ パブファンセルフ (2026/2/20)

オンデマンド(ペーパーバック) ‏ : ‎ 161ページ

ISBN-13 ‏ : ‎ 4824610761

ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4824610768

価格:1600円(+消費税)

 

アマゾンからの購入はこちらへ

クリニックに在庫あります。

本書は、がん細胞を、生化学や薬理学の対象としてではなく、エネルギーと電子の流れをもつ「物理的存在」として捉え直す試みです。
細胞のミトコンドリアでは、電子が絶えず流れ、その流れによってエネルギーが生み出されています。
ところが、がん細胞ではこの流れが歪み、電子が過剰に滞留する「電子飽和」という状態にあります。この状態こそが、がん細胞自身を不安定にし、追い込んでいる原因でもあります。つまり、がんの弱点です。
視点を変え、電子とエネルギーの流れとしてがんを眺めたとき、これまでとはまったく異なるがん治療法が見えてきます。

本書では、がん細胞の代謝特性やミトコンドリア機能に関する近年の研究知見を踏まえ、がん細胞のミトコンドリアがもつ 「電子が過剰に滞留しやすい状態(電子飽和)」という脆弱性 に着目し、理論的可能性としての治療戦略を考察しています。
酸化的代謝を再活性化し、ミトコンドリア機能の不均衡を突くアプローチは、近年、がん研究の分野で注目されつつある概念の一つです。
5-アミノレブリン酸メチレンブルージクロロ酢酸ナトリウムメトホルミンアルテスネイトはいずれも、本来は異なる目的で使用・研究されてきた薬剤ですが、近年ではがん細胞の代謝や酸化還元環境に影響を与える作用が報告され、がん領域を含む幅広い分野で研究対象となっています。

これらの薬剤は、適切な理論的理解のもとで組み合わされた場合、がん細胞における酸化ストレスを増強し、ミトコンドリア機能の破綻や細胞死を誘導しうる可能性があります。
それぞれの薬理作用と、酸化代謝・電子動態における役割分担を解説し、これら5種類の薬剤を低用量で組み合わせて、電子でがんを崩壊する方法を解説しています。

 

目次

はじめに     

第1章:電子飽和をターゲットにする「攻めない」がん治療

・Warburg から Mitchell、そして「電子飽和」へ
・電子飽和という弱点を突く発想
・がん細胞が自分で壊れてしまう状態を作る
・がん細胞を不安定にする5つの条件
・がん細胞の相転移をめざす「攻めない」がん治療

第2章:ミトコンドリアは細胞の発電所

・ミトコンドリアは元は細菌だった
・食物を分解してエネルギー(ATP)を作っている
・ATP はグルコースや脂肪酸やアミノ酸から作られる
・グルコースがピルビン酸になる反応を解糖という
・ピルビン酸はミトコンドリアで酸素を使って分解される
・NADH は電子(エネルギー)を運ぶ分子
・電子伝達系で ATP が合成される
・エネルギー(ATP)は電子と膜電位(電位差)で作られる


第3章:がん細胞のミトコンドリアは電子が溜まりやすい

・ミトコンドリア膜電位は電子伝達系で作られる
・がん細胞ではミトコンドリア膜電位が高くなっている
・電子飽和が膜電位をさらに押し上げる
・高膜電位はなぜ活性酸素を爆発的に生みやすいのか
・がんは「物理的な異常」である

第4章:励起した原子や分子が光やエネルギーを放つ

・オーロラは「原子の励起と発光」で生まれる
・光線力学療法は活性酸素でがん細胞を死滅する
・オーロラと光線力学療法は「原子の励起」が関与する

第5章:5-アミノレブリン酸はがん細胞内で光感受性物質に変換される

・ヘモグロビンは鉄を使って酸素を運ぶ
・5-アミノレブリン酸はヘム合成を促進する
・5-アミノレブリン酸は光線力学療法に使われる
・5-アミノレブリン酸は体内で光感受性物質を作る

第6章:5-アミノレブリン酸を用いた 「光なし光線力学療法」

・がん細胞のミトコンドリアは電子が停滞している
・5-アミノレブリン酸はがん細胞のミトコンドリアを “壊れやすい状態”に準備する
・「光」は本当に必要なのか

第7章:ジクロロ酢酸ナトリウムはミトコンドリアの 酸素呼吸を亢進する

・正常な細胞は、酸素を使って効率よくエネルギーを作る
・がん細胞は「酸素があっても解糖を選ぶ」
・がん細胞のミトコンドリアは活性酸素が出やすい
・低酸素誘導因子-1(HIF-1)が酸素呼吸を抑制している
・ジクロロ酢酸ナトリウムはピルビン酸脱水素酵素キナーゼを阻害する
・ジクロロ酢酸ナトリウムは酸化ストレスを誘導する
・ジクロロ酢酸は「電子飽和」をどう揺さぶるのか

第8章:メトホルミンはミトコンドリアの電子の流れを低下する

・代謝には異化と同化がある
・AMP 活性化プロテインキナーゼは ATP 低下を感知する
・メトホルミンは呼吸鎖の働きを穏やかに抑制する
・酸化代謝促進療法におけるメトホルミンの役割

第9章:メチレンブルーは電子伝達系の電子の渋滞を軽減する

・メチレンブルーは合成染料として誕生した
・メチレンブルーは化学療法の先駆けとなった
・メチレンブルーはメトヘモグロビン血症の治療薬
・メチレンブルーは脳のエネルギーを支える
・メチレンブルーは光線力学療法に用いられる
・メチレンブルーは電子の流れを助ける補助分子

第 10 章:メチレンブルーはがん細胞で活性酸素を増やす

・がん細胞ではメチレンブルーは活性酸素を増やす
・なぜ“助ける”はずの作用が“殺す”に転ぶのか
・メチレンブルーは相転移を引き起こす制御装置
・がん細胞は「酸素を嫌う生き物」
・がん細胞に酸素を使わせると何が起こるのか

第 11 章:低用量・多剤併用による酸化代謝活性化療法

・電子飽和:がん細胞だけが陥る不安定な均衡
・入口と出口を同時に攪乱するという代謝攻撃
・メチレンブルーとメトホルミンの相乗作用の二面性
・5-アミノレブリン酸+メチレンブルー+メトホルミンにジクロロ酢酸ナトリウムを加える意味
・なぜ低用量・併用が良いのか

第 12 章:アルテスネイトは活性酸素でがん細胞を死滅する

・フェロトーシスは鉄介在性の細胞死
・アルテミシニン誘導体はヘムや鉄と反応して活性酸素を産生する
・なぜアルテスネイトを足す意味があるのか

第 13 章:がん治療戦略としての NADPH の標的化

・NADPH は「還元力(電子)」を運ぶ分子
・NADPH はペントースリン酸経路で作られる
・還元型グルタチオンが活性酸素を消去する
・活性酸素と共存するという、がん細胞の矛盾
・NADPH 依存は「弱点」になる
・NADPH 枯渇が引き起こす相転移としての細胞死

第 14 章:電子飽和を突くがん治療:実践的考察と注意点

・個々の薬剤の役割分担
・5 剤併用時の服用量の考え方
・メチレンブルーを安全に使うために
・ジクロロ酢酸ナトリウムの使用法と考え方
・私が治療法を選び続けてきた理由
・「強く叩く医療」からの転換


おわりに:   

 

【ご購入について】

銀座東京クリニックでも販売しています。
購入ご希望の方はメール(info@f-gtc.or.jp)か電話(03-5550-3552)でお問合せ下さい。
レターパックでお送りします。
代金は到着後の振込(三菱東京UFJ銀行または郵貯銀行)で、1600円(+消費税)です。送料は無料です。

アマゾンからの購入はこちらへ

 

 

| ホーム院長紹介診療のご案内診療方針書籍案内お問い合わせ
COPYRIGHT (c) GINZA TOKYO Clinic, All rights reserved.