東京銀座クリニック
 
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がんと戦わないで共存する方法
代謝と分化を制すればがんを征する)

あぶない抗がんサプリメント

銀座東京クリニック院長:福田 一典 著 
ルネッサンス・アイ 2015年
ISBN :978-4-8344-0165-3
A5版 229 頁 
定価:本体1,300円+消費税

がん細胞のエネルギー産生と代謝、細胞分化の仕組みを理解すれば、がん細胞の弱点を知り、がんとの共存が可能になる。

「免疫力を高めればがんが治る」とか「野菜ジュースの大量飲用でがんを克服する」という単純な理論でがんに勝てるほど、がんは生易しくはありません。
がんの弱点を攻めるには、がん細胞の代謝と分化の異常を、分子レベルで知る必要があります。がん細胞の代謝と分化の異常のメカニズムを十分に理解できれば、がん細胞の増殖を抑え死滅できる方法がおのずと判るはずです。 その結果、「がんと戦わずに共存できる」可能性がでてきます。
固形がんの場合、がん細胞を徹底的に攻撃する抗がん剤治療が必ずしも症状の改善や延命につながっていません。そこで、がんを「小さく」できなくても「大きくしない」あるいは「進行を遅らせる」方法もがん治療として価値があることが認識されてきました。
「がんは攻撃しないと治らない」という西洋医学の基本戦略に対して「がんをおとなしくさせて共存していく」という発想の転換です。 
本書では「エネルギー産生」と「細胞分化」におけるがん細胞の異常を正常化(是正)して、がん細胞の増殖を抑制し、分化を誘導し、死滅させる方法を解説しています。
がん細胞の弱点を十分に知ってもらうために、敢えて専門的な解説を行っています。一般向けには難解すぎるという批判は承知の上です。しかし、「がんとの共存」を達成するには、敵(がん細胞)の弱点を知ることが最も大切です。

目次

はじめに

第1章:エネルギーが枯渇すればがん細胞は死ぬ
・細胞が生存し増殖するためにはエネルギーが必要
・正常細胞に影響せずにがん細胞のエネルギー産生を阻害できる
・グルコースがピルビン酸になる反応を解糖という 
・ピルビン酸はミトコンドリアで酸素を使って分解される
・酸素が無いとピルビン酸は乳酸に変換される
・がん細胞はミトコンドリアでの酸化的リン酸化が抑制されている
・がん細胞では酸素があっても解糖系が亢進している
・ワールブルグ効果はがん細胞の生存と増殖を助ける・
・がん細胞の代謝異常を正常化するがん治療とは

第2章:分化を誘導するとがん細胞の増殖はストップする
・がん細胞は分化度が低下している
・細胞のがん化は遺伝子の異常によって起こる
・細胞の分化を調節するエピジェネティクス
・エピジェネティクスを利用するとがん細胞の分化を誘導できる
・がん細胞の分化を誘導する転写因子の活性化

第3章:糖質摂取を減らせば、がん細胞の増殖は遅くなる
・がん細胞はグルコースの取込みが増えている
・インスリンとインスリン様成長因子ががん細胞の増殖を促進する
・糖質摂取を減らすとがん細胞の増殖が抑制される
・人間のがんでも糖質摂取を減らすとがん細胞の増殖がストップする
・炭水化物と糖質と食物繊維
・グリセミック指数の高い食品は取らない

第4章:がん細胞のグルコース代謝を阻害する2-デオキシ-D-グルコース
・2-デオキシ-D-グルコースはグルコース(ブドウ糖)の誘導体
・グルコース誘導体の抗がん作用
・2-デオキシ-D-グルコースは抗がん剤治療や放射線治療の効き目を高める
・抗がん剤治療に2-DGを併用すると抗腫瘍免疫が誘導される
・2-デオキシ-D-グルコースの服用法と毒性について

第5章:糖尿病治療薬メトホルミンはがんの進行を抑える
・メトホルミンは解糖系とミトコンドリアでATP産生を阻害する
・AMPKは細胞内のエネルギーセンサー
・2-デオキシ-D-グルコースとメトホルミンの相乗効果
・臨床試験で証明されたメトホルミンの抗がん作用

第6章:がん細胞では低酸素誘導因子-1の活性が亢進している
・がん選択性の高いがん治療とは
・HIF-1は低酸素になると活性化される
・がん細胞では低酸素でなくてもHIF-1が恒常的に活性化している
・HIF-1活性が高いがん細胞は浸潤・転移しやすい
・HIF-1をターゲットにしたがん代替療法

第7章:寿命延長効果と抗がん作用を持つラパマイシン
・がん細胞では細胞内シグナル伝達系に異常が多発している
・寿命延長効果と抗がん作用を持つラパマイシン
・哺乳類ラパマイシン標的蛋白質(mTOR)の働きを阻害するとがん細胞は死滅する
・mTOR阻害剤は老化性疾患の発生を遅らせ寿命を延長する

第8章:がん細胞の酸化的リン酸化を亢進するとがん細胞は死滅する
・がん細胞ではピルビン酸脱水素酵素キナーゼの活性が亢進している
・ジクロロ酢酸ナトリウムはピルビン酸脱水素酵素キナーゼを阻害する
・ジクロロ酢酸ナトリウムはHIF-1の活性を抑制する
・ジクロロ酢酸ナトリウム+スリンダクはがん細胞の酸化ストレスを高めてがん細胞を死滅させる
・還元型グルタチオンの量を減らすとがん細胞に死にやすくなる
・スルファサラジンはグルタチオンの量を減少させる
・がん細胞の酸化ストレスを高めるアルテスネイト
・高濃度ビタミンC点滴はがん細胞の酸化ストレスを高めてがん細胞を死滅させる
・解糖系と酸化的リン酸化を阻害する半枝蓮

第9章:プロトンポンプ阻害剤はがん組織の酸性化を正常化する
・がん組織の周囲は酸性になっている
・がん組織の酸性化を改善するV型ATPアーゼ
・V型ATPアーゼを阻害するとがん細胞は大人しくなる

第10章:L-カルニチンとアセチル-L-カルニチンはヒストンのアセチル化を促進する
・ヒストンのアセチル化は遺伝子発現を促進する
・ヒストンアセチル化はがん細胞の増殖を抑制する
・L-カルニチンは長鎖脂肪酸をミトコンドリアに運ぶ
・L-カルニチンはヒストンのアセチル化を促進する
・アセチル-L-カルニチンはヒストンアセチル化のアセチル基を供給する
・βヒドロキシ酪酸はヒストン脱アセチル化酵素を阻害する

第11章:ケトン食の抗腫瘍作用
・脂肪が燃焼するとケトン体ができる
・インスリンの作用が正常ならケトン体は無害
・脂肪酸のβ酸化を亢進するケトン食と中鎖脂肪酸
・ケトン食は神経変性疾患にも有効
・糖質制限より抗腫瘍効果が高いケトン食
・糖質を制限すれば高脂肪食でもがんを促進しない
・絶食と同じ効果があるケトン食療法
・ケトン食でがんが縮小する臨床報告が増えている
・ケトン食療法は進行がんに対しても安全で有効

第12章:中鎖脂肪ケトン食の実践法
・中鎖脂肪ケトン食でのカロリー摂取
・タンパク質は不足しないように
・赤身の肉や加工肉や動物性脂肪の摂取は減らす
・アミノ酸はがん細胞の増殖を促進する
・摂取した脂肪の種類によって体の機能が変わる
・中鎖脂肪酸を多く摂取し、抗がん作用のある長鎖脂肪酸も利用する】 【
・大豆は抗がん作用をもつ成分の宝庫
・糖質の多い野菜に注意
・果物の果糖は体内でブドウ糖になる

第13章:ニキビの薬ががんに効く  
・遺伝子発現を調節する核内受容体とリガンド
・レチノイドは遺伝子の発現を調節する
・にきびはがんのリスクを高める
・イソトレチノインはIGF-1の産生を低下させる
・ヒストンのアセチル化促進作用とイソトレチノインの相乗効果

第14章:高脂血症や糖尿病の薬ががんの分化を誘導する
・糖や脂質の代謝に関与するペルオキシソーム増殖因子活性化受容体
・PPARには3つのサブタイプがある
・PPARの抗がん作用

第15章:ビタミンDはがん細胞の分化を誘導する
・ビタミンD受容体はほぼ全ての組織・細胞に存在する
・ビタミンDは肝臓と腎臓で代謝されて活性型になる
・ビタミンDは多様な生理活性作用を持つ
・ビタミンD受容体の構造と機能
・ビタミンDはがんを予防する
・ビタミンDのサプリメントは再発予防に効果が期待できる
・がん細胞の代謝と分化の異常を是正すればがんと共存できる】

おわりに

クロネコヤマトのブックサービスYahooブックスショッピングAmazon.co.jpなどのサイトで「福田 一典」で検索すれば見つかります。

品切れなどの場合にはクリニックから送料無料にてお送り致します。
e-mail:info@1ginzaclinic.com 電話(03-5550-3552)にてご連絡下さい。

 

 
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