駆虫薬ががんを消滅する!

メベンダゾールやイベルメクチンを用いたがん治療とは

出版社 ‏ : ‎ パブファンセルフ (2025/12/9)

オンデマンド(ペーパーバック) ‏ : ‎ 159ページ

ISBN-10 ‏ : ‎ 4824610354

ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4824610355

価格:1600円(+消費税)

 

アマゾンからの購入はこちらへ

 

すべてのがんが標準治療だけで治るわけではないという現実が、医師や研究者を「別の道」を探す挑戦へと向かわせています。
その一つが「薬の再利用(ドラッグ・リポジショニング)」という考え方です。すでに他の病気に使われている薬の中から、がん細胞の増殖を抑える働きを持つものを見つけ、がん治療に応用しようという試みです。
本書では、寄生虫治療薬のメベンダゾールイベルメクチンなどを用いた「薬の再利用」や「保険適応外使用」によるがん治療について、解説しています。

 

目次

はじめに     

第1章  再利用薬とは何か                      

・再利用薬とは「別の顔を持つ既存薬」
・効果があっても再利用薬は標準治療に使われない    
・再利用薬の候補は多数存在する      
・50年以上前の抗がん剤がまだ使われている   
・再利用薬を組み合わせて抗腫瘍効果を高める 
・感染症治療薬ががんに効く? 

第2章  メベンダゾール:駆虫薬ががん細胞を死滅する                                  

・ベンゾイミダゾール系駆虫薬は抗がん作用がある    
・フェンベンダゾールで進行肺がんが消えたという話  
・メベンダゾールは副作用の少ない駆虫薬     
・メベンダゾールは微小管の働きを阻害する   
・血管を作らせず、酸素の届かないがんを窒息させる  
・メベンダゾールはがん細胞の細胞死を誘導する      
・メベンダゾールは膠芽腫細胞の増殖を抑制する      
・メベンダゾールは多くのがん種に対して有効 
・メベンダゾールはWnt/βカテニン伝達系を阻害する  メベンダゾールの使用法     

第3章  イベルメクチン:ノーベル賞を受賞した駆虫薬                                  

イベルメクチンは土の中の微生物から生まれた薬    
・イベルメクチンは寄生虫に選択的に作用する 
・イベルメクチンはがん細胞の酸化ストレスを高める  
・イベルメクチンはがん細胞を代謝的に弱らせる      
・イベルメクチンはp21活性化キナーゼを阻害する    
・イベルメクチンはがん細胞の抗がん剤耐性を阻止する
・イベルメクチンは微小管の働きを阻害する   
・イベルメクチンは多様な機序で抗がん作用を発揮する
・イベルメクチンは抗腫瘍免疫を活性化する   
・がん治療におけるイベルメクチンの服用量はまだ不明
・イベルメクチンの副作用     
・イベルメクチンの血中濃度を高める工夫     
・「イベルメクチンががんに効く」という噂の拡散    

第4章  アルテスネイト:鉄依存性細胞死を誘導する

フェロトーシスは鉄介在性の細胞死  
・アルテミシニン誘導体は鉄と反応して活性酸素を産生する   
・鉄よりヘムの方がアルテスネイトの抗がん作用を増強する   

第5章  複数の薬を併用して抗がん作用を強化する                

単一のターゲットを攻撃しても効果は限定的 
・がん細胞を包囲網で攻撃する 
・個々の再利用薬の作用メカニズムの理解が重要      
・9種類の再利用薬を使った挑戦的治療

第6章  メトホルミンは物質合成を阻害する          

ミトコンドリアの電子伝達系でATPが合成される    
・メトホルミンはミトコンドリアの活性酸素を増やす  
・代謝には異化と同化がある   
・AMP活性化プロテインキナーゼはATP低下を感知する 
・メトホルミンは細胞内ATPを低下する
・メトホルミンはAMPKを活性化して脂肪酸合成を抑制する    
・メトホルミンは様々ながんで抗腫瘍効果を発揮する  

第7章  シンバスタチン:メバロン酸経路を阻害してがん細胞の増殖を抑制         

・コレステロールは体内で合成される  
・メバロン酸経路の代謝産物ががん細胞の増殖を亢進する     
・GTP結合タンパク質の活性化にはプレニル化が必要   
・スタチンはGTP結合タンパク質の活性を阻害する    
・脂溶性スタチンのシンバスタチンは抗がん作用が強い
・メトホルミンとシンバスタチンの相乗効果   

第8章  抗真菌薬イトラコナゾールの多彩な抗がん作用とCYP3A4阻害                                       
イトラコナゾールの多面的な抗がん作用     
・イトラコナゾールは薬物代謝酵素CYP3A4を阻害する 
・多剤耐性腫瘍への戦略

第9章  断酒薬ジスルフィラムはがん幹細胞を死滅する                                  

アルコール代謝産物のアセトアルデヒドには毒性がある     
・がん幹細胞はアルデヒド脱水素酵素が増えている    
・アルデヒド脱水素酵素は酸化ストレスを軽減している
・アルデヒド脱水素酵素は抗がん剤耐性を引き起こす  
・ジスルフィラムはアルデヒド脱水素酵素を阻害する  
・ジスルフィラムはがん細胞の酸化ストレスを高める  
・ジスルフィラムはプロテアソームを阻害する 
・ジスルフィラムは抗がん剤治療の抗腫瘍効果を高める
・ジスルフィラム服用中はアルコールに注意   

第10章  ドキシサイクリンとアジスロマイシンはミトコンドリア・リボソームを阻害する               
ミトコンドリアは元は細菌だった    
・タンパク質はリボソームで作られる  
・ミトコンドリアのタンパク質の一部はミトコンドリアで合成される  
・ドキシサイクリンはミトコンドリアのリボソームを阻害する 
・アジスロマイシンはミトコンドリアリボソームの 大サブユニットを阻害する

第11章  がん細胞の代謝異常を是正するジクロロ酢酸ナトリウムと2-デオキシ-D-グルコース                                    

がん細胞では酸化的リン酸化が抑制されている      
・がん細胞では酸素があっても解糖系が亢進している  
・低酸素誘導因子-1(HIF-1)が酸素呼吸を抑制している      
・ジクロロ酢酸ナトリウムはピルビン酸脱水素酵素キナーゼを阻害する
・ジクロロ酢酸ナトリウムの使用法    
・2-デオキシ-D-グルコースは 解糖系とペントースリン酸経路を阻害する     

第12章  メベンダゾールやイベルメクチンをがん治療に使用する際に知っておきたい事実と問題点         

「自己責任で行う治療」とは 
・「自己責任で行う治療」にはリスクが伴う   
・混合診療禁止の壁    
・医師の裁量による「適応外使用」の条件     
・臨床試験が少ないからこそ医師の経験と倫理が問われる     
・科学が追いつく前に、現場が動いている     
・再利用薬を使う際の医師の義務      
・メベンダゾールやイベルメクチンは 本当にがんに効くのか?

第13章  組み合わせで高まる抗がん力:再利用薬治療の総まとめ                      

がん治療における「多層包囲」という発想   
・薬剤の血中濃度を高める工夫も必要  
・メベンダゾールの抗がん作用を強化する方法 
・イベルメクチンの抗がん作用を強化する戦略 
・再利用薬を用いたがん治療のまとめ  


おわりに:   

 

【ご購入について】

銀座東京クリニックでも販売しています。
購入ご希望の方はメール(info@f-gtc.or.jp)か電話(03-5550-3552)でお問合せ下さい。
レターパックでお送りします。
代金は到着後の振込(三菱東京UFJ銀行または郵貯銀行)で、1600円(+消費税)です。送料は無料です。

アマゾンからの購入はこちらへ

 

 

| ホーム院長紹介診療のご案内診療方針書籍案内お問い合わせ
COPYRIGHT (c) GINZA TOKYO Clinic, All rights reserved.